重く 暗く

沈む君

泥沼のような重い場所に
深く沈む


ゆっくりと
じれったく


流れゆく時間に
身を任せる事も出来ず


ゆっくりと
ゆっくりと

暗く
深い
重い


底に横たわり

忌まわしく輝く外には
爽やかな
柔らかな
暖かな

風が流れて居ることが
恐ろしく
悲しく



舞う花びらは
胸の中をざわざわと
かき乱し


平穏なんて


この世にはないのだと
安らげる場所を
求めてみても

赦しては貰えず



誰か
塗り潰して下さいと

ただ願い

ただ、忌まわしく



そんな



君の手を引いてみても
引き揚げる力はなく



濃度の違う底を
覗き込んで待つしか出来なくて