逢いたい

朝、信号待ちの落とし穴のような時間

不意にあなたに逢いたくて
堪らなくなった
もう、忘れていたと思っていたのに
こめかみが鈍く痛んで
堰き止めていた思い出が
あなたの声が
あなたの仕草が
あなたの香りが
五感を埋め尽くす錯覚


やっぱり


好きなのだと確認してしまう


キュっと目をつむって
外へ出たいと騒ぐ涙を押し留める