あのひと
このボタンを押せば
あのひとの声が聞けるのに…
今日は、押せなかった
心臓がギュッとつかまれて
手が震える
挨拶の練習なんてしてみる
声まで上擦っているような気さえする
ボタンを押す練習をしてみる
話したいことを頭の中で何度となく反芻してみる
何気ない挨拶
なんでもない用事
あの日までは、なんでもなかった会話
大切なものだと気づいてしまった
会いに行くのは私
伝えよう
胸の奥の狂おしい気持ち
口を噤んでも溢れ出る想い
たとえ
あのひとに受け止めて貰えなくても
私があのひとの中の人まで受け止めてみせる
たとえ
あのひとに見詰めて貰えなくても
私が見詰めたいと
☆★☆★☆★☆★☆★
謎な散文
誰かを想う時にさ
相手が自分をどう思っているかは二の次だと思う
今日この頃。
あのひとが自分を好きじゃなくてもいいし
あのひとが別の誰かを忘れられなくてもいいし
なんてね
そんな恋したいなぁ(もう、したらダメか)
だからさ、なんと言うか恋してるなら自分の気持ちを伝えるのが先だよね。